経営者の教科書 by小宮一慶さんを
読んで感想をまとめました。
333ページ付箋だらけとなりました。
サラリーマンである自分が
すぐに会社経営をする為というわけではなく
副業解禁時代を見越し
自分経営(自分を今後どのように売っていくのか?)
という視点で読んでみました。
目次
本の印象
これまで数社百の経営にかかわってきた
人気コンサルタントの著書が20年の経験をもとに
集大成としてまとめた、
良い経営・良いリーダーになる為の教科書です。
冒頭に、「経営は実践、結果がすべて」と記載があり
座学でなく、行動できることが、実践し結果を出すために
書かれている本です。
著者が考える「経営」とは
①企業の方向ずけ
②資産の最適配分
③人を動かすこと
上記を実践し、結果を出すためには
「正しい努力」を「積み重ねる」必要性について述べられています。
正しい努力とは何か?を随所に説明されており、
経営という本質は何か?と知ったうえで正しい努力を積み重ねていく
大切さが各章に分かれ書かれています。
松下幸之助さん・稲盛和夫さん・鈴木敏文さん・山本五十六さんを
事例に出し、経営とは何か?について分かりやすく書かれている本です。
本書の構成
全7章(全333ページ)で構成されています。
1章のボリュームがあつく、1章を読むだけでも
経営の実践・あり方についての理解がかなり深まります。
1章:経営という仕事と経営に対する考え方
2章:ミッション・ビジョン・理念・会社の根本
3章:成果を出すための戦略立案とは
4章:マーケ―ティングとはお客様第一を実践すること
5章:経営者は財務諸表のここを読め
6章:働く人を活かすためにやるべきこと
7章:リーダーシップのとリーダーの姿勢
本の紹介(おすすめポイント)
経営にとって一番大切なことは、「方向づけ」
「何をするか、やめるか」を決めること。
これを誤るとがけっぷちに進んでいくようなものだ。
経営者は一番厳しいお客様の目にならなければならない。
お客様が求めるものは、経済環境やお客様の懐具合に影響され
日々変化します。その変化に対応できなければ淘汰されます。
経済環境をみるにあたり、
外部環境(競合状況)などを分析する必要がありますが、
経営者はライバルの状況を「素直で謙虚な気持ちで
あくまで客観的に見極めることが大切。
ライバルに対して偏見を持たず、自社についても思い入れや
思い込み(バイアス)をかけずに、素直な目で物事をみる大切を説いています。
★お客様視点とは
お客様視点を持つ為に、お客様志向の小さな行動をとる。
お客様の電話を早くとる、気持ちよくあいさつしてくれる等
お客様が求めているのは小さな行動です。
お客様第一の意識ではないのです。
お客様にとっては従業員の意識なんてどうでもよく
お客様第一の行動をとってくれるか?どうか。
意識だけで、行動が伴なわなければ、それはお客様第一ではありません。
★経営者にとっての新聞の読み方訓練
日経新聞のトップ記事は必ず読む。
トップ記事だけでなく、リード文の出ている記事
(毎日10前後)に目を通す。
目的は「自分の関心を世間の関心にあわせる訓練」
経営者に必要な資質は、経済学と心理学。
関心のないものは何度見ても見えません。
私は7-ELEVEnの最後のnが小文字であることを
本書で初めて知りました。関心がない為、気にもなりませんでした。
リード文を読んで、関心の巾をを広げていけば、
自然と目に入ってくる景色が変わってきます。
★良い仕事とは
著者は良い仕事を3つに定義しています。
①お客様が喜ぶこと
②働く周りの仲間が喜ぶこと
③工夫
この3つに集中することが会社や社会をよくする本質です。
私利私欲を「よい欲」に変えていけるかどうか
つまり「良い仕事」を通じて、世の中や働く人を幸せにしよういう
欲に変えることが事業や自分の人生を
永続的に成功させれられるかどうかの大切なポイントである。
★リーダーは2つの覚悟を持て
「先頭に立つ覚悟」「責任をとる覚悟」
★目的と目標の違い
目的は「存在意義」であり、目標は「通過点・目的達成の手段」
★リーダーに最も必要なのは正しい信念
正しい信念は一朝一夕には身につかない、勉強あるのみ。
長く読み継がれている本や、多くの人が「良い本だ」と認める本を
何度も読むことをお勧めします。
【おすすめ本】
松下幸之助さん「道をひらく」
稲盛和夫さん「生き方」
渋沢栄一翁さん「論語と算盤」
安岡正驚さん「論語の活学」
「教えること」「伝えること」
教えることは頭で理解してもらうこと。理屈。マニュアルや方法。
伝えること。気持ちや信念など。
どういう時に自分の気持ちが伝わるのでしょうか。
人に伝えるべきことを、自分が信じた時。自分が信じるところを
確立しない限り、伝わりません。
その正しい考えかたが伝わらないと部下は本気では動かない。
★「徹底」について
セブンイレブンとローソン・ファミマの売上の違いを例に
徹底について説明されていました。
「同じようなこと」と「同じこと」は違います。
この「ような」の3文字が入るか入らないかの差がすごく大きい。
それが徹底の差です。
★コミュニケーションは「意味」と「意識」の両方。
鈴木敏文会長の事例ですが、スーパーバイザーを集めた会で
数千回お話しされたそうですが、徹底には「意識」を伝えることが必要です
「〇〇という商品を重点的に拡販する」
「△△地域のお客様への訪問頻度を増やす」は意味です。
同じことでも好きな人にやりたいけれども
嫌な人に言われたらやりたくない。これは意味は同じでも意識が違うから。
意識を伝えるには、面と向かって話すのが一番。
★ミッション・ビジョン・理念の大切さ
ミッションは会社の使命や存在意義。
ビジョンはあるべき姿や将来像。
理念は行動規範。松下電器でいうと「公明正大」
松下電器「水道経営」
→買収したMCAを売却
ソニー「新しい商品を出して日本の文化向上に貢献する」
→買収したコロンビアピクチャーズを維持
★戦略とは
差別化・強みを活かす・事業ドメインを明確にする。
飛躍的に事業の伸ばした会社は
「世界一になれる分野」
「働く人がワクワクすること」
「掲載的な原動力となる」
ワクワク働け、経済にも会社にも貢献できることが重要。
その活動を適切なKPIを決めて測ることが必要。
★「ストレッチ目標」
GEで採用されている予算作成の考え方。
外囲部環境をある前提で想定したうえで、内部環境がベストの状態で
売上高や利益がどれだけ出るのか?ということが考えた目標。
★コスト削減の鉄則
「付加価値活動」「非付加価値活動」
コスト削減の第一歩は「非付加価値活動」
お客様に対する価値を変えることなく、コストを下げることができないか
考えること。「バリューエンジニアリング:VE」
★1回のお客様を一生のお客様にするリレーションシップマーケティング
潜在客→顧客→得意客→支持客→代弁者(パートナー)
「データベースマーケティング」
お客様の情報をお客様の為に使うこと。
マーケティングマインドを高める実践的訓練法。
「感動した、あるいは満足した商品やサービスを1つずつあげる」
★ビジネスマンに必要なのは「思考力」と「実行力」
智恵の時代。
普通の生活をしていれば頭を使わなくなっている時代。
しかし世の中全体はますますふくざつになっていて
自動改札システムやAIを考えている人はますます複雑に思考している。
企業において智慧がでない企業は生き残れない。
普段から知恵を出すような環境に置かれることが大切。
★人はコーチし、数字はチェックする。
「課題」とはあるべき姿と現状のギャップ。
会社が働く人にも求めているのは、アウトプットでの貢献。
そのやり方はコーチするものの、結果がでるように自分で考え
工夫される、そして反省し、さらに考えさせる。
★良い仕事をしたら褒める
会社としての風土や仕組みとして定着させる。
★切磋琢磨
長所を伸ばし、短所を補う(リーダーは長所・短所を見極める必要)
どんな人におすすめ
・経営者を志す人
・経営者視点で日々の自分の仕事に取組みたい人
・組織内でリーダーとして活躍したい人
・部下や組織マネジメントの在り方について学びたいひと
・独立心があり、自分で起業したい方
・部下のマネージメントや良い仕事について学びたい方
成功する人は素直
本書の中で、松下幸之助さんを例にとり
素直さの重要性について述べられていました。
素直の第3ステップ
「聞くこと」
相手の言っていることを受け入れる姿勢をもつこと。
他人の意見を聞かない人は他人の知恵を活かせず
そんな人からは人が離れていきます。
「良いとおもったことは、やる」
「やり続けること」
松下幸之助さんは
朝起きたら「今日1日素直であれますように」とお祈りし
寝る前には「素直であったかどうか」の反省を
継続されていたとの逸話が書かれていました。
成功する経営者(人)の5つの特徴。
あとがきをかねて、成功する経営者の5つの
特徴をまとめてありました。
私はあえて「人」というくくりでも見てみました。
①表面はゆったり、内心はせっかち
②人を心から褒める(人の長所をみつける)
③他人のことでも自分のことのように考えられる
うまくいったら自分以外に成功要因を求め
失敗した際には自分に何が足りなかったか考える
④怖いけど、優しい
⑤素直
素直であり、謙虚さをもつこと。
この5つを実践し、ビジネスに成功し
幸せになることを著書は本書を通して願っていらっしゃいます。
著者について
小宮一慶さん、経営コンサルタント。
株式会社小宮コンサルタント代表取締役会長CEO。
著書に「社長の教科書「ドラッカーがマネジメントで一番伝えたかったこと」
どんな時代もサバイバルする会社の社長力養成講座。
ご自身がお勧めの著書として
松下幸之助さんの「道をひらく」
稲森「生き方」
を紹介されており、何度も何度も読んでいらっしゃるとようです。
社員に対しては時々お話しされるのは
①「今日一日目一杯働いたかどうか」
②「0・01歩でも進歩したかどうか」
ということを反省してかえってほしいと記載がありました。
自己満足の「良い仕事」ではダメ。
お客様や周りの人が認めてくれるような「良い仕事」です。
「良い仕事」をほめて、評価し、結果的に給与や地位に反映させる
仕組みや風土をつくあげることが経営者には求められると強調しています。
まとめ
333ページがあり、中身が充実しています。
特に第1章は読みごたえがあり
経営とは仕事とは?という本質的なことが
事例をつかって熱く・厚く書かれています。
自身の備忘録の意味も込めて、まとめました。
読んだだけでは意味がない為、下記を実践し
さらなる豊かで幸せな人生送りたいと思います。
本を読んで実践すること
①成功する人の5つの特徴を
書き出して、部屋の壁にはる。毎朝これを読む。
②「道をひらく」を読む
*購入していましたが、未読だった為、これを機に読みます。
③日経新聞のトップ記事・リードを読みます。
関心の巾を広げ、自分の人生をより豊かで幸せにします。
④上記をする為に、毎朝6時に起きる習慣に変えます。
④が一番きついですが、やります。
私が夢を叶えるために必要な要素が早起きでした、やります。
もう1本書評記事もいかがでしょうか?